2025年 03月 17日
あなたにとって最高の旅行とは |
相棒の姉(84歳)が息子と孫娘と共に
シカゴに一週間ミニ旅行をしてきた。
相棒姉の息子は、ここ
で書いた高級取りのヨハネス。
彼はガールフレンド(の一人)をシカゴに訪問するにあたって
自分の母親と娘(15歳)を連れて出かけたのだ。
シカゴで彼自身はガールフレンド宅に泊まり、
母親と娘のためには高級ホテルに宿を取った。
相棒姉は自慢する。
「飛行機はビジネスクラスで美味しい食事が出たし、
ビジネスラウンジも豪華だったし、
ホテルの36階の部屋からスカイラインが臨めたし、
毎日どこにでもウーバーで出かけたし、
ヨハネスの彼女の高層ビルマンションからの
夜景は素晴らしかったし、
ホテルのすっごく高い朝食も豪華だし、
ディナー(アメリカの洋食は気に入らなかったので
たいていはアジア系にしたとか)もスバラシかったし、
私のかっこいい帽子はどこでも褒められたし」
「人生で最高の旅行はこれまではパナマ旅行だったけど、
シカゴ旅行はそれを超える最高の旅行になったわ」
写真で見る限り
シカゴは緑が全くない高層ビルばかりの都市に見える。
「人生で最高の旅」となる要素は何だったのか
伝わってこない。
全てが豪華だったからなのかな。
で、今日は自分の旅を振り返って
一番気に入った旅行はどれだったかなと
思い返してみた。
うーん、一口には言えない。
アルゼンチンが大好きで6回も行った。
北の自然(例えばイグアスの壮大な滝)も
南(パタゴニア)の自然も
西の自然(国立公園)も素晴らしかった。
2度訪れたマダガスカルは自然と星空が
想像を絶するほど素晴らしかったけれど
人々の生活は惨めだった。
インドは文化遺産は素晴らしいし、
食事は安くて感激するほど美味しいけれど
貧富の差があまりに激しくて
極端な貧困に囲まれたタージマハルを
単純に「キレイ」と褒めることはできなかった。
ベトナムの自然の美しさや食事の美味しさ
(安い物しか食べなかったのに)も印象に残る。
ヨーロッパ内は北はフィンランドから
南はイタリア、スペイン、ギリシャ、、、まで
昔はいろいろな所に出かけたものだ。
(歳のせいか、今は旅への意欲がわかない)
こうして今、振り返ってみると、
どの旅もそれぞれの良さ、楽しさ、美味しさがあって
どの旅が最高だった、とは単純に決められない。
どの旅にもそれぞれの良さ、面白さ、美しさがあり、
その陰に危険や困難もある。
そして
豪華で贅沢な旅が良かったと
単純に言えないのも確かだ。
簡素な宿、簡素な食事でも、
素晴らしい思い出が残る場合は多い。
相棒と知り合って間もない頃に日本旅行をした。
飛騨高山では、町から離れた丘の上にある
素朴な民宿に泊まった。
共同の風呂場は暗くて、
風呂桶は私の子供時代のような木製で、
結局、私は風呂に入らなかった。
それでも
座敷で他の宿泊者といただく食事は
夕食も朝食も郷土食で、素晴らしく美味しかった。
隣で食事をしていたおばあちゃんグループが
白人の相棒(当時は60代)を珍しがって
声をかけたり、相棒に触れたり肩を組んだりして
みんなでアハハと笑い合った。
今でも忘れられない楽しい体験だ。
旅のクオリティも色々だ。
ちろん安全とか快適さは大事だけれど、
どういう出会いがあるか、
どういう自然や文化を体験できるかなど
いろいろな側面ががある。
とはいえ、
角度を変えて考えると、
高層ビルの街中で豪勢な時間を過ごした旅を
「最高の旅行」と素直に喜べる相棒姉は
幸せな時を過ごす才能があるのかも知れない。
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by Solar18
| 2025-03-17 21:32
| 旅
|
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Comments(4)