2019年 01月 18日
写真の意義 |
この写真は、2005年11月にインドのラジャスターンのどこかで、バスの窓から路上を撮ったもの。
カゴの中に見えるのはコブラ。
インドで撮った数々の写真の中で、これだけがこのMACとそのすぐ前に使っていたMACに残っている。
というか紛れ込んでいた。
アナログの写真撮影からデジタルのそれへと移行したのは、どうやら2005年ぐらいのことらしい。
それ以後に撮った写真は、たまにはプリントしたものもあるものの、たいていはデジタル画像としてパソコンと外付けディスクに保存した。
という記憶が残っている。
ところが、2005年頃に使っていたパソコンは5年後に壊れた。
モニターが壊れたので、何も見えなくなったまま放棄して、MACを購入した。
その結果、2005年から2011年までに撮った写真は消えた。
当時使っていた外付けハードディスクは、このマックでは開けない(どうしてかは不明)。
その6年間にインド、ベトナム、アルゼンチン、メキシコ、マダガスカル、九州や四国にも旅行した。
これらの写真が全て消えてしまった。
いや、消えてはいないけれど、見ることができない。
一方、それ以前にアナログカメラで撮った写真は、プリント写真やスライド
(若い人にスライドと言うと、デジタルのスライドショーと思われてしまうけれど、そうじゃなくて、本物のスライド)として、
今もちゃんと残っていて、コンピュータなどなくても、引き出しを開けるだけで、すぐに見ることができる。
アナログって、こんなに便利なんだ!!!
アナログ写真が引き出しにいっぱい。
仕事で使った写真も引き出しにいっぱい。
これらの写真をこの20年間に眺めたことは、どれくらいあっただろう。
ほとんどゼロに近い。
スライドともなれば、プロジェクターを設置するだけでも面倒なので、旅行から戻って一度だけ見ただけで、それ以後はお蔵入りだ。
そもそも写真というのは、自分にとってはどのような意味を持つのだろう。
このたくさんの写真は、私が死んだ後は、ただのゴミにすぎない。
いくつかの写真を、私の子供は一度ぐらいは、懐かしがりながら眺めることもあるかもしれないけれど、
私が出かけたインドやマダガスカルの様子は、行かなかった者にとっては、何の意味も感慨も呼び起こさないだろう。
自分が子供だった頃に両親の子供時代や学生時代の写真を見せてもらったときには、
それなりに興味を持って眺めた。
それでも、これらをしょっちゅう眺めるわけではない。
祖父母の若い頃の写真にも興味は確かにある。
あの「鬼ババア」と呼ばれた祖母も、若い女性の頃はそれなりに綺麗だったんだ、とか
母方の祖母に自分が似てきたことに、がっかりするとか、、、それなりに感慨もある。
それでも、これらの写真も、私の子供や孫にはほとんど意味を持たないだろう。
そもそも、彼らにとっては、これらが誰だかもわからないのだから。
親の旅行の写真ともなれば、子供達にとっては何の意味もない。
他人の旅行写真をあまりにたくさん見せられて、辟易とするのと同じ。
仕事のために撮った環境関係の写真も、今となってはもっと意味がない。
もう時事的な意義も失われているのだから。
by Solar18
| 2019-01-18 20:28
| ちょっと哲学
|
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Comments(6)
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smilebird40 at 2019-01-18 21:35
ドイツにいた時に、将来子どもが生まれたら一緒に観たいなと思い、教会などのスライドをいくつか買った記憶があります
スライド映写機を持っていないので、ドイツ国内のカメラ屋さんで探し求めました(結局買わず)
日本のカメラ屋さんでスライド映写機を探していると相談したら、スライドが熱で焼けるかも…と言われ、迷っていたら国産の映写機も製造中止となり、今日に至ります
念のためにデータ化しているのですが…
子どもなら共感してくれると勝手に思い込んでいましたが、冷静に考えてみると、そうとは限らないということに気付いた今日この頃です
一回くらい一緒に観て欲しいです、建物しか写っていないけれど…
スライド映写機を持っていないので、ドイツ国内のカメラ屋さんで探し求めました(結局買わず)
日本のカメラ屋さんでスライド映写機を探していると相談したら、スライドが熱で焼けるかも…と言われ、迷っていたら国産の映写機も製造中止となり、今日に至ります
念のためにデータ化しているのですが…
子どもなら共感してくれると勝手に思い込んでいましたが、冷静に考えてみると、そうとは限らないということに気付いた今日この頃です
一回くらい一緒に観て欲しいです、建物しか写っていないけれど…
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フフ
at 2019-01-18 23:19
x
外付けハードディスクをMacで見ることができないという問題、Windows からMacへデータ移行、または外付けHDD Windows Macなどをネットで検索してみてください。
また写真が見られるようになるそうです。
今、ある家族の歴史を調べていますが、百年前の写真がとても新鮮です。
写真って、本人と後の世界のためにあるのかもしれませんね。
また写真が見られるようになるそうです。
今、ある家族の歴史を調べていますが、百年前の写真がとても新鮮です。
写真って、本人と後の世界のためにあるのかもしれませんね。
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otenbasenior at 2019-01-18 23:50
アメリカに渡ったばかりの頃聞いた話ですが、豪邸の並ぶエリアでは古い顔写真が売れたとか。
縁故のない顔写真をどうするのか興味があって伺ったところ、先祖の写真とするのだそうです。
偽の歴史を作ってしまうのですね。
そうまでしたいのかと呆れたのです。
未だにアルバムが数冊ありますが、やはり家族は興味ないだろうと思います。
もっと年をとって動けなくなった時に懐かしむように残しておこうかな(笑
縁故のない顔写真をどうするのか興味があって伺ったところ、先祖の写真とするのだそうです。
偽の歴史を作ってしまうのですね。
そうまでしたいのかと呆れたのです。
未だにアルバムが数冊ありますが、やはり家族は興味ないだろうと思います。
もっと年をとって動けなくなった時に懐かしむように残しておこうかな(笑
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Solar18 at 2019-01-19 22:58
> smilebird40さん
そうですね、データ化がいいみたいですね。
でも、10年以上前に買ったスキャン(スライドもできる)は、いまのMACとは互換性がないので、使えなくなってしまいましたが。
一応、こちらで買ったスライド映写機があるので、見ることはできますが、なかなか見ませんねえ、やっぱり。
そうですね、データ化がいいみたいですね。
でも、10年以上前に買ったスキャン(スライドもできる)は、いまのMACとは互換性がないので、使えなくなってしまいましたが。
一応、こちらで買ったスライド映写機があるので、見ることはできますが、なかなか見ませんねえ、やっぱり。
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Solar18 at 2019-01-19 23:11
> otenbaseniorさん
ええ、そんなことがあるのですか。信じられません。先祖の写真を所有している、ということが重要なのでしょうか。
家族の写真は、子供や孫にも少しは興味を持たれるかもしれないとしても、私が旅行でとった写真などは、彼らには意味がないと思うのです。
そう、自分が懐かしむには良いかもしれません。
実際、10年前の写真を思わずじっくり眺めてしまいましたもの。あー、私も若かったんだと思いながら。
ええ、そんなことがあるのですか。信じられません。先祖の写真を所有している、ということが重要なのでしょうか。
家族の写真は、子供や孫にも少しは興味を持たれるかもしれないとしても、私が旅行でとった写真などは、彼らには意味がないと思うのです。
そう、自分が懐かしむには良いかもしれません。
実際、10年前の写真を思わずじっくり眺めてしまいましたもの。あー、私も若かったんだと思いながら。
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Solar18 at 2019-01-19 23:16
> フフさん
一応、ネットで検索してみたのですが、そもそもディスクを繋いでもうんともすんとも、何も反応しないのです。
で、別のWindowsにも繋いでみたのですが、反応はしたものの、開くことができませんでした。
壊れたのかも。
私も家族の写真には興味があるのです。祖父母とか母の子供時代とか。
ただね、どっさりある旅行の写真って、行った本人にしか意味がないような気がします。
一応、ネットで検索してみたのですが、そもそもディスクを繋いでもうんともすんとも、何も反応しないのです。
で、別のWindowsにも繋いでみたのですが、反応はしたものの、開くことができませんでした。
壊れたのかも。
私も家族の写真には興味があるのです。祖父母とか母の子供時代とか。
ただね、どっさりある旅行の写真って、行った本人にしか意味がないような気がします。